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オリジナルキャラがいるので苦手な人はまわれ右。
グリチネ隊の副隊長と余所の部隊の女性。





他所の部隊の女がわざわざ隊長の見舞いにいったらしい。といっても隊長はまだ意識を失ったままだったし、彼女も手ぶら行って本当に生きているかどうかだけ確かめてきたそうだ。そんな彼女はきれいな花束を抱えていて、問えば「グロ隊長の病室が殺伐としていたから」と答えた。「そういえば副隊長さんは顔を見に行ったんですか?」彼女は思い出したように訊ねた。否定の意思表示として黙ったまま首を横に振ると「じゃあ」と彼女は花束を僕に押しつけた。

「どういうつもり?」
「いえ、わたしこれから自分の隊長のところにいかなきゃいけないんですよ」
「だから代わりに僕に渡してって?」
「ええ。メッセージカードも書いていないので、お願いしますね」
「は?」

言うや否や、彼女はカードとペンを花束の上に置いて駈け出した。制止の声などおそらく届いていないだろう。(メッセージ、ね)たとえば皮肉を書き込んでもいいだろうし、暴言を書いておいてもいいかもしれない(それこそあの人が怒りのあまり繋いだ血管が再び切れてしまうような)。体を労わる言葉はひとつも思い浮かばない。だってひとりで行って返り討ちなんて自業自得。どうするかしばらくカードと向き合った後、何も書かずに花束に添えた。隊長はまだ眠っているだろうか。少しは情報を持って帰ってきているといいけれど。そんなことを考えながら花束を抱えなおし、病室に向かう。その足取りは不思議と軽かった。


白紙のままのメッセージカード
(勝手に勘違いすればいい)


タイトルは鴉様からお借りしました。
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捏造紫のアルコバレーノ。
不安定なスカルが大丈夫な人だけどうぞ。







こころがどこにあるかなんてスカルは知らない。見えないから内臓のどこかにあるのかそれとも形もないものなのか。けれど確かに傷ついたときに痛いと感じるのは胸だった。だからスカルは左胸をぎゅうと掴んだ。このまま心臓が止まってしまえばいいと思った。酷く惨めな気分で、泣きたくて仕方なかったけれどスカルは泣き方なんて知らなかったから代わりに胸にあてた手に力を込めた。握っているのにぼろぼろと崩れてしまう。離れていってしまう。どうしてこころは自分のもののはずなのに言うことを聞いてくれないんだろう。スカルは悔しくて途方に暮れた。こんなことをしていてもなんにもならないことは知っていた。痛みの原因である先輩はここにはいなかったし、もっと厳密にいえばこの部屋にはスカルしかいなかった。だから、スカル以外誰もこの痛みを止めることはできなかったし、自分ひとりではそれが不可能なこともスカルは知っていた。知っていながら一人でいた。
(心臓なんてとまってしまえばいい)
あいして。おねがいだからおれのことをあいしてよ。口に出せないまま溜まっていった想いはどこに消えたのだろう。感情を吐き出したくなくて体の中に押し込めた。限界だと悲鳴をあげた体を無視して詰め込んだら埋もれていったそれらはこころを抉った。それでもスカルは繰り返す。あいして。

「あいして」

呂律の回らない舌でたどたどしく言葉を口にする。口にして、スカルは後悔した。異様に軽くなってしまったそれに泣きたくなった。どうして口にしたのだろう。今まで堪えてきたものが途切れて、視界が滲んだ。ばかみたいだ。ばかみたい。愛がどんなものかも知らずに、そんなものを求めるなんて。


混乱の海に溺れた




小話メモ。
ハル→ツナ前提でハルと雲雀。



「きみは結局何がしたいの。何を望んで彼の側にいるの?」
「ハルは別にツナさんの側にいればいつか一番になれるとか、そんなこと考えて一緒にいるわけじゃありません。ハルは京子ちゃんのことも大好きですし、みんなに幸せになってほしいと思っています」
「ふうん。とんだ偽善だね。見返り無しでいいとか、きみはそんな風には見えないけど」
「見返り無し?いいえ。多分、期待していたんだと思います」
「?」
「特別には、なりたかったですよ」

誰だって好きな人の特別にはなりたいものでしょう?少なくとも私はそう。たとえ一番になれなくたって二番目、三番目でも。(嘘。本当は一番好きになってほしかった)


叶わない願いは捨てて
(今日はそうでなくても明日は?明後日なら?見えない未来に賭けた)




未来。ボンゴレ10代目の綱吉。





「10代目」
「ボンゴレ」
「ツナ」
「ツナさん」
「ツナ君」
「ツっ君」
「綱吉」
「沢田」
「若きボンゴレ」
「沢田さん」
「沢田綱吉」
「ボス」
「ドン」


みんなが俺を呼んでいる。声が近いはずなのにとても遠くから聞こえたような錯覚を起こす。呼ばれる度に俺は作り上げた微笑みを浮かべながら友好的にそしてマフィアのボスらしく返事をした。部屋につく頃には表情筋が引き攣っていて、倦怠感に耐えきれずにソファに座り込んだ。(ああ、おれは)


「馬鹿ツナ」


泥沼に沈みそうな俺の精神を現実へと引き戻したのはかつての家庭教師の呼びかけ。数多い呼名の中でも失礼さでは指折りに入るそれは、濁った心の中に響き揺れる。


集団の中の孤独




ハルとM・M
下の続き。





「で、誰が来るのよ」
「ええとですね。京子ちゃんとイーピンちゃんと花さんでしょう」
「みんな知らないんだけど」
「あとクロームちゃん」
「・・・あんた何時の間にあの子と仲良くなったの」
「これから仲良くなるつもりで誘ってみました!」
「そう」
「それからビアンキさんも来ますよ!ハルの憧れのお姉さまです」
「・・・やっぱり私帰るわ」
「どうしてですか!」


その女、心的外傷につき



M・Mはビアンキ(の攻撃)がトラウマになっている気がする。

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