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オリジナルキャラがいるので苦手な人はまわれ右。
グリチネ隊の副隊長と余所の部隊の女性。





他所の部隊の女がわざわざ隊長の見舞いにいったらしい。といっても隊長はまだ意識を失ったままだったし、彼女も手ぶら行って本当に生きているかどうかだけ確かめてきたそうだ。そんな彼女はきれいな花束を抱えていて、問えば「グロ隊長の病室が殺伐としていたから」と答えた。「そういえば副隊長さんは顔を見に行ったんですか?」彼女は思い出したように訊ねた。否定の意思表示として黙ったまま首を横に振ると「じゃあ」と彼女は花束を僕に押しつけた。

「どういうつもり?」
「いえ、わたしこれから自分の隊長のところにいかなきゃいけないんですよ」
「だから代わりに僕に渡してって?」
「ええ。メッセージカードも書いていないので、お願いしますね」
「は?」

言うや否や、彼女はカードとペンを花束の上に置いて駈け出した。制止の声などおそらく届いていないだろう。(メッセージ、ね)たとえば皮肉を書き込んでもいいだろうし、暴言を書いておいてもいいかもしれない(それこそあの人が怒りのあまり繋いだ血管が再び切れてしまうような)。体を労わる言葉はひとつも思い浮かばない。だってひとりで行って返り討ちなんて自業自得。どうするかしばらくカードと向き合った後、何も書かずに花束に添えた。隊長はまだ眠っているだろうか。少しは情報を持って帰ってきているといいけれど。そんなことを考えながら花束を抱えなおし、病室に向かう。その足取りは不思議と軽かった。


白紙のままのメッセージカード
(勝手に勘違いすればいい)


タイトルは鴉様からお借りしました。
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