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木吉と古橋




「例えば数学の公式、みたいに、定義されていたなら、あいつも、こんなにまどろっこしい真似をしないで済んだのだと、思う。」
「……達観したふりはもう辞めて、諦めて足掻けばいいだろう。あいつはできないだろうから、お前が代わりに。まだ、今なら間に合うと思うぞ。」


どうやら目の前の男は俺から逃げるという選択肢を奪う気しかないようだ。仕方ない。こうなったら意地でも幸せしてやろうじゃないか。


「じゃあ探しに行くとしよう、あいつが幸せになる方法を。」
「『俺達が、』の間違いだろう。」


君が幸せにならなければ、俺達のそれは訪れないので、全力を賭すことに決めました。 





花宮に一方通行。古橋君と木吉さんがタッグ組んだらきっと花宮さんの精神が保たないとおもう。
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リサイクルその2。
幻騎士さんと桔梗さん。





「一度失ってしまったら二度とは手にできないものもあるのですよ」

あなたは間違えずに選択できたのでしょうか?桔梗は座り込んだ幻騎士をハハン、と嘲笑う。幻騎士は問いに答えることはない。鎧が剥がれ骨となった腕で体を支えながら立ち上がろうと力を入れた手は桔梗はブーツの底に縫いとめられた。

「・・・っ、」

ごきゃり、不快な音が響き、白い粉が舞う。幻騎士は無言のまま、金色の瞳に憎悪の色を乗せて桔梗を睨めつける。その視線を払いのけるように「私はあなたのためを思って言っているんですよ」と桔梗は踏みつけた足を離し、幻騎士の目線に近付くように膝を折った。

「わたしたちは白蘭様を慕う同志のはずなのですから」

迷いを見透かすように桔梗は告げる。幻騎士は桔梗の瞳に映る怯えた迷子のような自分を直視することができずにきつく瞼を閉じた。


それは断罪にも似た


こころのそこにくすぶる疑問にさえきづかないふりをしている。


過去作品リサイクルそのいち。
FT ミストガンとラクサス。まだジェラールを倒す前辺りの頃。







霞かかった視界は数度の瞬きで元に戻る。眠りについたギルドメンバーを見渡した後、視線をリクエストボードの方に向ければ予想通りの姿がそこにあった。



「よぅ。相変わらずだな」



全員が眠りについていたと油断していたらしい相手は肩をびくりと跳ね上げた。無様な姿に思わず笑い声を漏らすと不快感を露わにしながらミストガンが振り向いた。


「ラクサス、いたのか」
「俺が俺のギルドにいて悪いか?」
「そうとは、言っていない」
「手前こそギルドの奴らに姿くらい見せてやればいいだろ」


そんなに必死に姿を隠して馬鹿みてぇだ。こいつらに知られたくない疚しいことでもあるのか?安い挑発にミストガンが乗ることはないと思いつつも言わずにはいられない。ラクサスが言葉を重ねるとミストガンはバンダナの隙間から見え隠れする誰かに似た瞳を伏せ「お前ほど腹に黒いものは抱えていない」と告げた。意味深な言葉はミストガンには珍しい程に悪意と敵意を織り交ぜたものだ。胸の奥の傷を引っかかれたような痛みをかき消すために「ふざけるなよ」と吐き捨てる。沸き上がる怒りをぶつけようとしても相手は既に消えた後だった。




傷物同士


平行世界。すべてが終わった後の野猿君。









赤い石のついた指輪をはめた手で花束を抱え、丈の長い草をかき分けて進む。「素敵な色ね」とボスが褒めてくれた紫の髪はあの時と同じ長さのまま。けれど背だけは竹のようにぐんぐんのびた。伸びたと行っても流石に兄貴程の高さはないが。あの混乱をもたらした男が牢獄に繋がれてから、兄貴とボスが命をかけて平和を勝ち取った日からずっとこの世界では穏やかな時間が流れている。



花束抱えて、すべてが終わった場所を目指す。もうあの優しい声で名前を呼ばれることもあたたかな掌で頭をなでて貰えることもないけれど、目を閉じればまるで昨日の出来事のように鮮明に思い出すことができる。幸せだった日々も嵐のような戦いの日々も。今はあのころに比べたら寂しいけど、それだけじゃない。それでも、未練がましくあの場所に通うことが止められない。いつか戻ってきてくれるんじゃないかなんて甘い期待が俺をこの世界につなぎとめているのも事実だったりする。まあ兎にも角にもあなたが守った世界で今日も俺は生きています。





(だけど別の世界の俺がいるのなら、彼らを救ってくれる結末を願わずにはいられない。)

しあわせをねがう


「黒子っちは、何でも一つ願いをかなえてくれる魔法があったら、なにを願うっすか?(才能、とか体格とか?)」
「マジパのバニラシェイクが永遠に湧き出す魔法の容器。」

***


「それに黄瀬君、勝利なんてものは、誰かにかなえてもらうことではなく、自分たちでかなえるものですよ。」
「そんなにわかりやすく顔に出てたッスか?」
「かなり。」

***



「黄瀬くんは願い事がかなうとしたらなにを願うんですか?」
「黒子っちがずっとそばにいてくれますように!」
「僕が君を好きでいますように、ではないんですね。」
「?気持ちを強制して、何の意味があるんすか?とりあえずそばにいてくれたら、俺の良さに気づかせてみせるっス!」
「きみのそういう潔いところ、嫌いじゃないです。」
「そこはすきって言って欲しかった!」

***


「真ちゃんならおは朝のラッキーアイテムが手に入る壷とか?」
「あれは人事を尽くして準備することに意義があるのだよ。」
「手に入らないもう終わりだってトラウマを抱えそうになっていたヤツがよくいえたもんだ。」


Q.ひとつだけねがいがかなうとしたら

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