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リサイクルその2。
幻騎士さんと桔梗さん。





「一度失ってしまったら二度とは手にできないものもあるのですよ」

あなたは間違えずに選択できたのでしょうか?桔梗は座り込んだ幻騎士をハハン、と嘲笑う。幻騎士は問いに答えることはない。鎧が剥がれ骨となった腕で体を支えながら立ち上がろうと力を入れた手は桔梗はブーツの底に縫いとめられた。

「・・・っ、」

ごきゃり、不快な音が響き、白い粉が舞う。幻騎士は無言のまま、金色の瞳に憎悪の色を乗せて桔梗を睨めつける。その視線を払いのけるように「私はあなたのためを思って言っているんですよ」と桔梗は踏みつけた足を離し、幻騎士の目線に近付くように膝を折った。

「わたしたちは白蘭様を慕う同志のはずなのですから」

迷いを見透かすように桔梗は告げる。幻騎士は桔梗の瞳に映る怯えた迷子のような自分を直視することができずにきつく瞼を閉じた。


それは断罪にも似た


こころのそこにくすぶる疑問にさえきづかないふりをしている。
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平行世界。すべてが終わった後の野猿君。









赤い石のついた指輪をはめた手で花束を抱え、丈の長い草をかき分けて進む。「素敵な色ね」とボスが褒めてくれた紫の髪はあの時と同じ長さのまま。けれど背だけは竹のようにぐんぐんのびた。伸びたと行っても流石に兄貴程の高さはないが。あの混乱をもたらした男が牢獄に繋がれてから、兄貴とボスが命をかけて平和を勝ち取った日からずっとこの世界では穏やかな時間が流れている。



花束抱えて、すべてが終わった場所を目指す。もうあの優しい声で名前を呼ばれることもあたたかな掌で頭をなでて貰えることもないけれど、目を閉じればまるで昨日の出来事のように鮮明に思い出すことができる。幸せだった日々も嵐のような戦いの日々も。今はあのころに比べたら寂しいけど、それだけじゃない。それでも、未練がましくあの場所に通うことが止められない。いつか戻ってきてくれるんじゃないかなんて甘い期待が俺をこの世界につなぎとめているのも事実だったりする。まあ兎にも角にもあなたが守った世界で今日も俺は生きています。





(だけど別の世界の俺がいるのなら、彼らを救ってくれる結末を願わずにはいられない。)

しあわせをねがう

特になにかあったわけでもないのだけどなんだか急にさびしくなって、本を読んでいる千種の服の裾を掴んだら、千種は淡々とした感情のない声で「なにかあったの」と呟いた。私はなにも答えないで、黙ったままシャツの裾を握る手に力を込めた。きっとシャツは皺になってしまうだろう。それでも手を離すことなんてできない。一度握ったものをはなすということはとても勇気のいることなのだ。馬鹿みたいに必死に離さずにいると、千種は読んでいたページに藍色のリボンのついた栞を挟んで、溜息をつきながら本を閉じた。眼鏡の位置を人差し指で直しながら「どうしたの」と私に視線を向ける。闇の底みたいな黒色の瞳には矢張り感情の欠片も見当たらないのだけど、それでも心配してくれているんだと感じて泣きそうになった。

こわいよさびしいよそれはだれのせい
※いつにも増して捏造色が強いです。





昨日言い争っているところは見ていた。否、聞いていた。大声は部屋の外まで聞こえてきていたから。もう一つ訂正するならば言い争いというよりも叱りつけている声を聞いた、である。兎に角私は昨日コロネロとスカルが口論しているのを聞いていた。そして今日スカルが見当たらない。だから探している。

「スーカールー君」

ロビー、中庭、彼の部屋、その他いろいろ探してみたけれど見つからない。共同生活している場所はそんなに広いわけではないが、人ひとりが隠れるスペースは充分にある。もともと彼は言葉を発していなければ見つけにくい性質の人だった。キッチンを探し終えてリビングに足を踏み入れると緑の髪の男がコーヒーを啜っている。お世辞にも白とは言えない色になっている白衣の男、ヴェルデはこちらを見、すぐに興味を失くしたと言いたげにテーブルの上に置いてある書類に視線を戻した。念のためにスカルの居場所を知っているか聞いてみたが、即座に「さぁ?」と素気ない答えが返ってきた。ありがとうと呟いてからリビングを後にしようとすると「探し物ならば探すのをやめれば出てきます」とひとりごとなのかアドバイスなのかよくわからない言葉が聞こえてきた。とにかく原点に帰ってみようと自分の部屋に戻り、ソファに座ったところで違和感に気づいた。つ、と手を伸ばすと向いのソファの背に手を触れる前になにかに触れた。ああやはり。今度は確信を持ってそれをぐいと掴むとなにかがびくりと震える。

「スカル君、脱ぎなさい」

決して変な意味でもないのに言葉が足りないと誤解を招く言い方になってしまったものだとは思うがここには私と彼しかいないので問題はないだろう。素直にステルススーツを脱いだスカルは申し訳なさそうな顔でこちらの様子を伺っている。まるでコンクリートジャングルに連れてこられた南国の鳥みたいだと思ったのはおそらく髪の色からの安易な連想だ。派手で図太いのに変なところが繊細な彼はなかなか厄介な性格をしている。

「もっと気をしっかり持たないと」
「・・・・・・」
「今からこれじゃ先が持たないわよ」

くしゃりとスカルの頭を撫でてやると不安気に揺れるアメジストの双眸が自分の姿を映す。そのまま髪を手で梳いているとスカルがぽつりと呟きを落とした。

「あんたはこわくないのか?」

なにが。とは言わない。彼の指し示していることはそれだけで分かった。近いうちに向き合わなければならない呪いのことだろう。大きくなってきた自分のお腹を撫でながら「そうね」と答える。

「怖くないと言えば嘘になるけど、覚悟を決めるしかないでしょう」

その先に続く未来が幸せに満ちたものかどうかは分からずとも、それを信じて進むしかないのだ。私たちには元々選択肢など与えられていなかった。それでも仲間を守れるならばそれでもかまわない。恐らく。自信がないのは、私自身よくわかっていないから。そしてそれを考え尽くして結論が出るまでの時間は残されていない。今はただ見えている照らされた道へと未来を繋ぐだけだ。

「複雑よね」


きっと傷つける(だから、黙っているね)


(ルーチェとスカル。脱線したけど虹捏造。スカルとルーチェの話が書きたかったはずだった。)


かなしいけれど、このしあわせは長くは続かない
(薄々、気づいてる)

「京子?」
「なんでもないよ、花」

黙り込んでいた自分を心配そうに見つめてくる旧友に微笑みを向ける。私は笑えているだろうか。笑えていなければ困るのだ。だって彼は私が笑えるように頑張っていてくれているのだから。
(ツナ君の周りに集まってきた人たちはみんな優しさに飢えていて、そこは日溜まりのように心地よくて離れがたい場所。でも、それだっていつかは日が陰って消えてしまう。すべては変わりゆくものだから。)

「ただ、思うの。いつかその時がきて、ばらばらになっても」

「ふと思い出した時に、あの頃も幸せだったって支えになれるような、思い出ができるといいなって」


私はその手伝いがしたいだけ



(女の子たちはいろんなことに気づいていて、でもそれを見せずに支えていられる人だといい)


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