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M.Mと白蘭。
捏造色が濃いので苦手な方は回避してください。









「ねぇキミ、僕と一緒にこない?」

白髪の青年、白蘭と名乗った男が満面の笑みを貼りつけた表情で言う。「僕と一緒においでよ、キミもこんな世界嫌いなんでしょう?」なにもかもわかっていると言わんばかりの白蘭の言葉を私はただ呆然と立ち竦んで聞いていた。「僕はいろいろな世界のキミに会ったり見かけたりしたんだよ」「そしていつも気になってたんだ」「どの世界の君も幸せそうにはみえなかったよ?」何を言っているのか理解できない。ただ彼の持っている小さな匣、見覚えのある装飾の匣兵器に視線は釘付けにされていた。あれは骸ちゃんの持っていたはずのものだ。どうしてここに。どうして彼が。ああ私はその理由に気づいている。骸ちゃんを倒して手に入れたのだろう。弱き者は淘汰される。白蘭の強さを考えれば、すぐにわかることだった。

「どうして、私に声をかけたの?」
「ん?興味があったからだよ」
「そう」
「じゃあ一緒に行こうか」

アメジストの瞳が太陽の光を弾いてきらきら光る。獲物を捕まえたと確信したようなそれに吐き気がした。結局誰の下についても同じ。下につく限り、誰かの掌の上で踊らされるようになっているようなもの。そんなのはもうごめんだ。覚悟を後押しするようにびゅうと風が吹いた。せっかくセットしてきたというのにぐしゃぐしゃに絡んだ髪を手櫛をかけて抑えつつ、どのみち崩れてしまうのだからもう構わないのだと気付いた。

「私は上辺だけの褒め言葉も意味深な言葉も聞き飽きたし、駒として利用されるのも嫌なの」

だからあなたの手など取りません。生きるために貴方と刃を交えなければここから去れないというのならば全力でお相手しましょう。それで死んだらそこまでの人生だったということでしょ。そこらの小娘じゃあるまいし今更怖いなんて弱音を吐くつもりもありません。トランクケースを握る手に力を込めれば彼の口が賤しく歪んだ。


茨道を突き進め



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