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リサイクルその2。
幻騎士さんと桔梗さん。
「一度失ってしまったら二度とは手にできないものもあるのですよ」
あなたは間違えずに選択できたのでしょうか?桔梗は座り込んだ幻騎士をハハン、と嘲笑う。幻騎士は問いに答えることはない。鎧が剥がれ骨となった腕で体を支えながら立ち上がろうと力を入れた手は桔梗はブーツの底に縫いとめられた。
「・・・っ、」
ごきゃり、不快な音が響き、白い粉が舞う。幻騎士は無言のまま、金色の瞳に憎悪の色を乗せて桔梗を睨めつける。その視線を払いのけるように「私はあなたのためを思って言っているんですよ」と桔梗は踏みつけた足を離し、幻騎士の目線に近付くように膝を折った。
「わたしたちは白蘭様を慕う同志のはずなのですから」
迷いを見透かすように桔梗は告げる。幻騎士は桔梗の瞳に映る怯えた迷子のような自分を直視することができずにきつく瞼を閉じた。
それは断罪にも似た
こころのそこにくすぶる疑問にさえきづかないふりをしている。
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